初めての不動産売却|仲介と買取の違いは?価格と期間で選ぶ判断基準
「千葉県のこの家、少しでも高く売りたいけど、仲介だといつ売れるか分からず不安だな……」
「仕事も忙しいし、何度も内見対応をして家族に負担をかけるのも避けたいな……」
初めての売却で迷われる方へ、仲介と買取の違いや不動産売却の流れを分かりやすく解説します。
この記事を読めば、価格や期間の条件だけでなく、あなたの生活事情に合った売却方法が分かります。疑問を解消し、家族みんながよかったと思える最適な選択をしましょう。
全体像から整理するなら、仲介と買取のどちらが合うかを判断するために、仕組みと相場感を全体像から整理するとスムーズです。
仲介売却と買取の違いとは|千葉県の相場と最適な売却方法の選び方
仲介売却と買取の違いとは

不動産を売る方法は大きく分けて仲介売却と買取の2種類があります。
もっとも大きな違いは、物件を買ってくれる相手が一般の個人か不動産会社かという点です。
仲介売却は、不動産会社に依頼して広く買主を探してもらう方法で、少しでも高く売りたい方に適しています。
一方、買取は不動産会社が直接買い取るため、買主を探す手間がなく、すぐに現金化できるのが特徴です。
まずは、それぞれの特徴における価格・期間・確実性の違いを詳しく見ていきましょう。
期限がある場合は、仲介と買取の分岐を早めに整理しておくと、売却の迷いが減ります。
期限ありの不動産売却|仲介と買取どっち?最短ルート診断法
売却価格の目安の違い
結論から言うと、売却価格は仲介売却の方が高くなる傾向にあります。
仲介では市場価格(相場)での成約を目指すため、手元に残る金額を最大化しやすいのがメリットです。
これに対して買取の価格は、一般的に市場価格の7割〜8割程度になると言われています。
不動産会社は買い取った物件にリフォームやリノベーションなどを施し、再び商品として販売するための経費や利益を見込んで価格を算出するからです。
両者の価格イメージと特徴を整理すると、以下のようになります。
| 項目 | 仲介売却 | 不動産買取 |
|---|---|---|
| 売却価格 | 市場価格に近い(高い) | 相場の70〜80%程度(安い) |
| 価格決定権 | 売主が希望価格を決められる | 不動産会社が提示する |
| メリット | 高値売却のチャンスがある | 資金計画が確定しやすい |
| デメリット | 値下げが必要な場合がある | 相場より安くなる |
住宅ローンの残債が多いので、少しでも高く売りたいという場合は、まずは仲介での売却を検討するのが一般的です。
価格よりも早さを優先したい築年数が古く、現状のままで売れるか不安という場合は、買取の査定額と比較してみることをおすすめします。
売却完了までにかかる期間の違い
売却完了までのスピードは、圧倒的に買取の方が早いです。
買取はすでに買主(不動産会社)が決まっている状態からスタートするため、条件さえ合意すれば最短数日から2週間程度で決済が完了します。
一方、仲介売却にかかる期間は、平均して3か月〜6か月程度が目安ですが長い時は更にかかるケースもあります。
販売活動を始めてすぐに購入希望者が見つかるとは限らず、内見の対応や価格交渉、買主の住宅ローン審査待ちといった時間がかかります。
転勤や住み替えの時期が決まっている。あるいは相続税の納税期限が迫っているといった事情がある場合は注意が必要です。
いつ売れるか分からないという不安を解消したい方にとって、スケジュールをコントロールしやすい買取は大きな魅力です。
期限が決まっている方向けにスケジュールを詳しく知りたい方はこちらの記事もごらんください。
成約の確実性を数値で比較する
確実に売れるかどうかという点でも、仲介と買取には大きな差があります。
仲介売却の場合、媒介契約を結んでも必ず売れるという保証はなく、成約率は100%ではありません。
たとえば、購入希望者が見つかっても住宅ローンの審査に落ちてしまったという理由で、契約が白紙に戻るケース(ローン特約による解約)も珍しくありません。
また、買い手がつくまでは固定資産税や管理費を払い続ける必要があり、長引くほど維持費の負担が重くなります。
それに対して買取は、不動産会社が資金を用意しているため、契約後のキャンセルリスクはほぼゼロです。
さらに、売却後のトラブル(契約不適合責任)を免責にする条件で契約できることが多く、売った後に雨漏りが見つかったから修理代を払ってほしいと言われる心配もありません。
精神的な負担を減らし、確実に不動産を手放したい方にとって、買取の高い成約率は安心材料になります。
ご自身の物件の状態や、今後のライフプランと照らし合わせて考えましょう。
必要費用を差し引いて手元に残る金額
ここでは主に住宅ローンで不動産を購入したケースについて解説します。
まず、不動産を売却したお金が、そのまま全額手元に残るわけではありません。
売却価格から、仲介手数料や税金などの諸費用を差し引いた金額が、最終的な手残り額(手取り額)となります。
特に住宅ローンの残債がある場合は、手残り額で残りの住宅ローンが完済できるかが重要な判断基準です。
資金計画にズレが生じないよう、あらかじめ費用の内訳と計算方法を把握しておきましょう。
手取り額の計算方法

手残り額を把握するための計算式は、以下の通りです。
基本は売却価格-諸費用(税金含む)=手残り額です。
まずは売却価格から引かれる主な費用を知っておくことが大切です。
仲介会社に支払う仲介手数料をはじめ、売買契約書に貼る印紙税、抵当権抹消のための登録免許税などがかかります。
また、購入時よりも高く売れて利益(譲渡所得)が出た場合には、所得税や住民税が課税されるケースもあります。
ご実家の売却などで3,000万円の特別控除が使えるかどうかも、手残り額に大きく影響するポイントです。
細かい計算は不動産会社がシミュレーションしてくれますが、ざっくりと売却価格の3.5%〜5%程度が費用の目安になります。
これらを差し引いてもローンの残債を完済できるか、まずは机上の計算で確かめてみましょう。
参照元:国税庁(No.3302 マイホームを売ったときの特例)
仲介と買取で異なる諸費用の負担を理解する
実は、選ぶ売却方法によってかかる費用の種類と金額が大きく異なります。
もっとも大きな違いは、仲介売却で発生する仲介手数料が、買取では不要になる点です。
仲介手数料は売却価格×3%+6万円+消費税が上限となっており、たとえば3,000万円で売却した場合、約100万円もの費用がかかります。
買取であればこの費用がかからないため、売却価格自体が安くても、手残り額の差が縮まることがあります。
両者の費用の違いを整理しました。
| 費用項目 | 仲介売却 | 不動産買取 |
|---|---|---|
| 仲介手数料 | 必要(最大約3%) | 不要(0円) |
| リフォーム費用 | 必要に応じて負担 | 不要(そのまま売却) |
| 測量費用 | 売主負担が一般的 | 買取業者が負担するケースあり |
| 瑕疵対応費 | 基本的には売主負担 | 免責(負担なし) |
このように、買取は売る値段は下がりますが、出ていくお金も少なくなるのが特徴です。
表面的な査定額だけで判断せず、諸費用を差し引いた最終的な手残り額で比較することをおすすめします。
仲介売却の成約率を高めるポイント
仲介売却を成功させるには、不動産会社任せにするのではなく、売主ご自身による物件の演出が欠かせません。
数ある競合物件の中からここを見たいこれを買いたいと選んでもらうためには、戦略的な準備が必要です。
ただ待っているだけでなく、成約率をグッと高めるために今日からできる具体的なポイントをご紹介します。
適正な価格設定と内見対応で早期売却を目指す
早期売却のカギを握るのは、適正な売り出し価格と好印象な内見対応の2点です。
不動産物件の内見は、実際に物件オーナーが現場で購入希望者に直接対応する事は稀で、不動産業者が対応します。
しかし、下記の内容を理解した上で不動産業者と売却に向けた打ち合わせをすることで、成約率のUPにつながるでしょう。
まず価格についてですが、近隣の相場とかけ離れた高値をつけてしまうと、ポータルサイトで他の物件と比較された時点で、余程のアピールできるポイントが無いと、物件購入の候補から外れてしまいます。
少しでも高く売却したいという気持ちはあると思いますが、反響が少ない場合は担当者と相談し、価格を見直す柔軟さも必要です。
そして、購入希望者が実際に訪れる内見は、成約に向かう為の大事なステップです。
玄関に入った瞬間の一印象も、購入の意思決定の大きな要素の一つです。
キッチンや浴室などの水回りも奇麗な状態を保ち、カビや汚れを落として清潔感をアピールしましょう。
さらに、室内の照明をすべて点けて明るく出迎えることや、人数分のスリッパを用意しておくといった気配りも効果的です。
家がきれいというだけでなく、この売主さんからなら安心して買えそうだと信頼してもらうことが、契約への近道となります。
居住中か空き家に応じて販売戦略を立てる
売却活動を住みながら行うか、引っ越して空き家にしてから行うかによっても、戦略は変わります。
それぞれの状況に応じたメリットを最大限に活かすことが大切です。
居住中の場合、家具や家電が配置されているため、購入後の生活イメージが湧きやすいという利点があります。
一方で、生活感が出すぎないよう不用品を片付けて室内を広く見せたり、内見希望が入ったら土日でも極力対応したりする努力が求められます。
すでに引っ越して空き家の場合は、いつでも内見を受け入れられるスケジュール面での身軽さが最大の武器です。
ただし、人が住んでいない家は空気がこもりやすいため、定期的な換気や通水を行い、建物が傷まないよう管理する必要があります。
どちらのケースでも、物件のコンディションを整え、魅力を正しく伝える準備を怠らないようにしましょう。
場合によっては、プロが家具を配置してモデルルームのように演出するホームステージングなどを検討するのも有効です。
不動産買取の価格設定と種類の選び方

買取だと仲介売却に比べて売却価格が安くなると聞いて、選択肢から外してしまうのは少しもったいないかもしれません。
確かに金額は下がりますが、そこには明確な理由と、それを補うだけのメリットが存在します。
また、ひとくちに買取といっても、すぐに売る方法だけでなくまずは高く売る努力をするというプランも選べます。
仕組みを正しく理解し、ご自身の希望条件にマッチする売却スタイルを見つけましょう。
買取価格が相場より安くなる理由
不動産会社が提示する買取価格が、市場相場に比べ安価になってしまうのには、構造的な理由があります。
業者は買い取った物件にリフォームや修繕を行い、付加価値をつけて再び販売(再販)する事業を行っているからです。
そのため、再販にかかるリフォーム費用や登記費用、そして売れるまでの維持管理費や利益分があらかじめ差し引かれます。
安く買い叩かれていると感じるかもしれませんが、業者が売れ残るリスクや瑕疵(欠陥)のリスクをすべて引き受ける対価とも言えます。
ご自身でリフォームをしてから売る手間や、売却後のトラブル対応をすべて任せられると考えれば、この価格差は安心料や手数料と捉えられます。
築年数が古く、個人への売却が難しい物件ほど、買取を利用する価値は高まります。
即時買取と買取保証の特徴
買取サービスには、大きく分けて即時買取と買取保証の2つのパターンがあります。
それぞれの特徴を理解して、スケジュールや資金計画に合わせて使い分けることが重要です。
即時買取は、最初から業者に買い取ってもらう方法で、とにかくスピードを優先したい場合に適しています。
一方、買取保証は、一定期間は仲介で高値売却を目指し、もし売れなかった場合にあらかじめ決めた金額で買い取ってもらう仕組みです。
2つの違いを比較表にまとめました。
| 特徴 | 即時買取 | 買取保証 |
|---|---|---|
| 優先順位 | 現金化のスピード重視 | 価格へのこだわり重視 |
| 売却の流れ | すぐに業者が買い取る | 一定期間は仲介で売る |
| 現金化時期 | 最短数日〜1か月 | 数カ月~ |
| 向いている人 | 今すぐ現金化したい人 | より高値での売却を希望する人 |
期限はあるけれど、できるだけ高く売りたいという方には、買取保証が安心できる選択肢です。
売却期限が厳密に決まっているかどうかなどで、どちらを選ぶべきか判断するのも一つのはんだん方法です。
いくらで・どれくらいで現金化できるかをさらに掘り下げたい場合は、次の記事が参考になります。
条件別に最適な売却方法を選ぶには
どの売却方法が正解かは、物件の条件だけでなく、売主ご自身の置かれている状況によって変わります。
時間的な制約はあるのか、現金化を急ぐ事情があるのかなど、優先順位を整理することが大切です。
ここでは期限・相続・遠方といったよくあるケース別に、おすすめの売却方針を解説します。
ご自身の状況に当てはめながら、最適な選択肢を探っていきましょう。
期限・相続・遠方など事情別の優先方針
まず、転勤や新居への入居時期などで売却期限が決まっている場合は、スケジュール管理しやすい買取、もしくは買取保証が適しています。
いつ売れるか分からない状態が続くと、二重ローンや仮住まい費用の発生など、金銭的なリスクが高まるケースもあるからです。
また、相続した実家が遠方にある場合も、管理の手間を考えると早期売却(買取)が現実的です。
空き家のまま放置すると、草刈りや換気のために通う交通費がかさむだけでなく、市区町村によって施行されていたりいなかったりがありますが、特定空き家に指定されて固定資産税が上がってしまうす場合もあります。
ケースごとの推奨パターンを整理すると以下の通りです。
・住み替え時期が決まっている:買取保証付き仲介
・相続税の納税期限(10か月以内)が迫っている:スピード重視の即時買取
・遠方の場合等で管理が負担:現状渡しができる買取
・特に期限はなく、高く売りたい:一般的な仲介売却
もちろん物件の条件や売主の状況によりますが、物理的な距離や時間的な制限がある場合は、多少価格が下がっても確実性と手間の削減を優先した方が、トータルでの満足度は高くなるケースもあるでしょう。
価格重視か確実性重視か判断する基準
売却方法を選ぶ際のもう一つの大きな基準は、住宅ローンの残債と資金計画です。
もし、ローンの残りが多く、相場の価格で売っても完済ギリギリ(あるいは完済できない)という場合は、選択肢は限られてきます。
買取価格では残債を完済できないオーバーローンの状態になるなら、時間はかかっても仲介で高値売却を目指すしかありません。
手持ちの預貯金で不足分を補填できるなら別ですが、そうでなければ価格重視で粘り強く販売活動を行う必要も出てくるかも知れません。
逆に、ローンがない、あるいは買取価格でも十分にお釣りがくる状態であれば、選択の自由度は高まります。
半年かけて少しでも高く売りたいのか、それとも来月には現金を確定させて安心したいのか。
どこに重点を置いているか話し合って決めることが、後悔しない売却への第一歩です。
事情別の判断をチェックリスト形式で確認したい場合は、下記の補助記事をご覧ください。
不動産売却でよくある誤解

不動産の売却活動を始めると、インターネットや知人からさまざまな情報が入ってきます。
しかし、その中には思い込みや誤解が含まれていることも少なくありません。
誤った情報のまま判断してしまうと、適正な価格で売るチャンスを逃したり、売れないまま時間だけが過ぎてしまったりします。
ここでは、売却価格についてもう少し解説させていただきます。
買取価格は物件の条件によって変動する
買取価格は、一律で相場の7割~8割になるという話をよく耳にしますが、これはあくまで目安にすぎません。
実際には、物件の立地や状態などの個別要因によって、条件は大きく変動します。
たとえば、人気エリアで土地の形がきれいな整形地であれば、再販しやすいため、相場の8割〜9割近い価格が出ることもあります。
逆に、道路が狭くて車が入れない、あるいは崖地であるといった扱いにくい土地の場合は、造成費用が嵩んだり、そもそも相場が低いなどの理由から、想定価格の5割〜6割程度になるケースもあります。
重要なのは、買取だから安いと決めつけるのではなく、ご自身の物件が市場でどう評価されるかも知ることです。
不動産会社によっても得意分野が異なるため、出来れば買取を積極的に行っている不動産会社に査定を依頼し、提示金額を検討することをおすすめします。
相場サイトの金額を正しく読み取る
インターネットの相場サイトやポータルサイトで見かける価格で、どの物件もその金額で売れるとも限りません。
サイトに掲載されている金額の多くは売り出し価格(売主の希望価格)であり、実際に売買が成立した成約価格とは異なります。
実際の取引では、そこから数十万円、場合によっては数百万円の値引き交渉が入って決着することが多いからです。
サイトの情報を参考にする際は、現在売りに出されているライバル物件の価格として捉え、実際の成約事例とは区別する必要があります。
正確な相場を知りたい場合は、国土交通省の不動産情報ライブラリなどの公的な取引データを参照しましょう。
一般の方でも、レインズが提供するREINSMarketInformation(レインズマーケットインフォメーション)(過去の成約事例を検索できる公開サイト)で、おおまかな成約相場を確認できます。
表面的な数字に惑わされず、実勢価格に基づいた冷静な判断が売却成功の鍵となります。
売却手続きの全体像を先に押さえると、次に何をすべきかが明確になります。
買取保証で失敗しない|価格・条件・タイミングの見極め方
価格・期間・確実性から最適解を導く手順
仲介売却と買取、どちらを選ぶべきかは、売主が何を最優先するのかによっても決まります。
時間をかけてでも手残りを最大化したいなら仲介での売却、現金化のスピードと確実性を取るなら買取がおすすめです。
ご自身の条件を整理し、期限や資金計画と照らし合わせてみましょう。
迷ったときは、両方の査定を出してくれる不動産会社に相談し、実際の数字を見比べて判断するのが失敗しないコツです。
あなたにとって最適な不動産売却の流れを選び、納得のいくゴールを目指してください。