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譲渡所得税の計算と3000万円控除!取得費5%や申告書類を解説

2026.01.30

「不動産売却の流れの中で、譲渡所得税の計算が合っているのか早めに確かめたい」
「取得費が分からず概算5%でよいのか、3,000万円特別控除や所有期間5年超の区分で手残りが変わるのが不安」

住み替えや相続での売却は、税金の見通しが立たないと判断が遅れがちです。

この記事では計算式から特例の条件、確定申告の必要書類までをまとめて整理します。読み終える頃には納税額と手残りの目安がつかめ、家族の話し合いも進めやすくなります。

全体像から整理するなら、売却手続きの全体像を先に押さえると、次に何をすべきかが明確になります。
不動産売却前に知っておきたい!千葉県の不動産売却の流れの基本

譲渡所得の計算式と課税の仕組み

不動産を売ったときの税金は、まず譲渡所得を正しく出すところから始まります。

取得費や譲渡費用の計上内容によって、課税対象額と手残りが大きく変わります。

参照元:国税庁「No.3202譲渡所得の計算のしかた(分離課税)」

最終的な手取り額を把握するには、税金だけでなく売却に伴う諸費用の支払いタイミングも重要です。売却完了までの流れと出費のポイントはこちらです。
初めての不動産売却でも安心|支払いのタイミングまで完全解説

譲渡価額から取得費と譲渡費用を差し引く

基本の計算式は
収入金額-(取得費+譲渡費用)-特別控除額=課税譲渡所得金額です。

収入金額には売買代金のほか、精算した固定資産税などが含まれます。

取得費は購入代金だけでなく、購入手数料や改良費、設備費なども対象になります。建物は所有期間に応じた減価償却費相当額を差し引く点が重要です。

譲渡費用は売るために直接かかった費用で、代表例は次のとおりです。

・仲介手数料(仲介会社に支払う報酬)
・測量費(境界確認などのための費用)
・売買契約書の印紙代(契約書に貼付する印紙税)
・立退料(明渡しのために支払う費用)
・取壊し費用(建物の解体費用)

参照元:国税庁「No.3252取得費となるもの

参照元:国税庁「No.3255譲渡費用となるもの

所有期間で長期・短期を区分して税率を判定する

土地や建物の譲渡所得は、給与所得などと分けて税額を計算する分離課税です。税率は、売った年の1月1日時点で所有期間が5年を超えるかどうかで変わります。

長期か短期かで税負担が大きく変わるため、売却時期を決める判断材料になります。相続で取得した不動産でも、被相続人の取得日を引き継いで所有期間を考えるのが基本です。

参照元:国税庁「No.3202譲渡所得の計算のしかた(分離課税)

復興特別所得税を加味した税額を計算する

復興特別所得税は、所得税額(基準所得税額)に対して2.1%を上乗せして計算します。平成25年(2013年)から令和19年(2037年)までの各年分について、所得税とあわせて申告・納付する扱いです。

たとえば長期で課税譲渡所得金額が4,000万円円なら、所得税は4,000万円×15%=600万円です。
復興特別所得税は600万円円×2.1%=126,000円となり、ここに住民税4,000万円×5%=200万円円が加わります。

納税額を算出する際は、所得税・復興特別所得税・住民税をあわせて確認しておくと、資金計画を立てやすくなります。

取得費が不明な場合の概算取得費

古い売買や相続では、当時の契約書が見当たらず取得費が分からないことがあります。その場合でも、国税庁の規定に従い概算取得費を用いて計算を進めることができます。

売却代金の5%をみなし取得費として算出する

取得費が分からないときは、譲渡価額の5%相当額を取得費にできる制度があります。これが概算取得費で、取得時期が古いなどで資料が残っていないケースを想定した制度です。

計算はシンプルで、売却代金が4,000万円なら概算取得費は200万円です。

この金額を取得費として、譲渡費用や特別控除と合わせて課税譲渡所得金額を出します。

また、実際の取得費が譲渡価額の5%より少ない場合も、5%を取得費にすることが可能です。ただし有利不利が出るため、次の比較まで行うと判断しやすくなります。

参照元:国税庁「No.3258取得費が分からないとき

実額取得費と比較して税負担が増えるリスクを把握する

概算取得費は実額よりも取得費が低くなりやすく、結果として譲渡所得が高く算出され、税負担が増える可能性があります。。資料が確認できれば実際の取得費に基づいて計算ができます。まずは取得費に関する資料がないか確認してください。

税負担の違いがどれくらい出るかは、のように課税譲渡所得金額で比べると把握しやすくなります。

項 目概算取得費5%実額取得費
売却代金4,000万円4,000万円
取得費200万円(5%)2,500万円
譲渡費用(例)150万円150万円
課税譲渡所得金額3,650万円1,350万円
税負担(長期20%)約730万円約270万円

実額取得費を組み立てるときは、購入代金だけでなく購入手数料、改良費、設備費も対象になり得ます。建物が含まれる場合は、取得費から減価償却費相当額を差し引く点も見落としやすいので注意が必要です。

参照元:国税庁「No.3258取得費が分からないとき」

3,000万円特別控除の適用と効果

マイホームを売って利益が出ても、要件を満たせば譲渡所得から最高3,000万円を差し引けます。

控除適用の可否で手残りが大きく変わるため、売却前に要件に当てはまるか確認が必要です。
参照元:国税庁「No.3302マイホームを売ったときの特例

居住用財産の要件を満たしているか確認する

この特例は、所有期間の長短に関係なく適用できる点が特徴です。一方で対象は居住用財産に限られ、当てはまらないケースもあります。

主な確認ポイントは次のとおりです。

・現に住んでいる家屋、または以前住んでいた家屋で一定期限までに売るもの
・家屋と一緒に売る敷地、または取壊し後の敷地で一定要件を満たすもの
・売った年の前年と前々年に同特例などを使っていないこと
・買換えなどの特例を売った年とその前年前々年に使っていないこと
・親子や夫婦など特別の関係がある人への売却でないこと

また、特例目的の入居や一時的な仮住まい、別荘のような家屋は対象外です。

控除適用後の課税譲渡所得金額を試算する

計算方法は、課税対象となる譲渡所得金額から3,000万円を差し引きます。もし譲渡所得が3,000万円未満の場合は、譲渡所得の全額までが控除の限度となり、結果として課税譲渡所得金額は0円になります。

たとえば長期譲渡で次のように試算すると、手残りの見通しが立ちやすくなります。

項 目控除なし控除あり
課税譲渡所得金額3,200万円200万円
所得税480万円30万円
住民税160万円10万円

※注:実際の最終税額は、上記に加えて復興特別所得税(所得税×2.1%)が上乗せされます。

上記の例では、譲渡所得から3,000万円を控除できるため、課税対象となる金額が大幅に少なくなります。ただし、実際には所得税に加えて復興特別所得税も課税されるため、税額は所得税と合わせて確認が必要です。

手残りを多くするための注意点

千葉県で不動産を売るときは、税の特例選びと資金繰りで手残りが大きく変わります。
売却を決めたら、引渡し後に残る金額を事前に把握しておくことが重要です。

買換え特例や住宅ローン控除との併用可否を検討する

特例は金額的なメリットだけでなく、住み替え計画との兼ね合いで選ぶ必要があります。3,000万円特別控除は税負担が軽くなる可能性がある一方で、買換え特例などと併用できない場合があります。

売却と購入を同じ年に進める場合は、ローンや自己資金の見通しまで含めて比較しておくと理解しやすいです。
判断の要点は、以下のとおりす。

・課税譲渡所得金額が3,000万円に近いかどうか
・買換えの予定が確定しているかどうか
・翌年以降に住宅ローン控除を使う予定があるかどうか
・所有期間5年超の区分で税率が変わるかどうか

納税資金を除いた手残り額を確定させる

手残りは売却代金ではなく、税と費用を引いた残りです。譲渡所得税は確定申告で精算し、住民税は後日通知されるため、売却代金を使い切らない資金設計が欠かせません。

まずは収支を一覧にまとめ、引渡し後も現金を残す目標額を決めます。目安として、申告と納税は売却した翌年の2月16日〜3月15日が中心になりやすいです。

区 分主な内容見積タイミング
譲渡所得税所得税復興特別所得税住民税売却前試算
譲渡費用仲介手数料測量費印紙代媒介契約後
残債精算費用抵当権抹消登記費用一括返済手数料決済前
住み替え関連費引越し費用仮住まい費用売却決定後

確定申告のスケジュールと必要書類

不動産を売って譲渡所得が出たら、翌年の確定申告で精算します。
申告期限と納税期限を先におさえ、必要書類を売却直後から集めておくと安心です。

申告期間と納税期限を確認し資金を確保する

譲渡所得の申告は、譲渡した年の翌年2月16日から3月15日が基本です。
所得税および復興特別所得税の納付期限も、原則として翌年3月15日です。

住民税は確定申告のあとに自治体で税額が決まり、5月〜6月ごろに税額決定通知書や納税通知書が届きます。

項 目時期の目安確認先
確定申告翌年2月16日〜3月15日国税庁
所得税等の納付原則翌年3月15日まで国税庁
住民税の通知5月〜6月ごろ市区町村

売却代金からローン残債や引越し費用を払った後も、納税分は別枠で確保しておくと安心です。

売買契約書や領収書など申告に必要な書類を整える

不動産の譲渡所得は、確定申告書に加えて譲渡所得の内訳書【土地・建物用】を作成して提出します。国税庁の確定申告書等作成コーナーやe-Taxを利用すると、画面案内に沿って内訳書や申告書を作成できます。

添付書類は、取得時と売却時の契約書2通と、取得費や譲渡費用の領収書の写しが基本です。
特例を使う場合は、その特例ごとに追加書類が必要になります。

・譲渡所得の内訳書【土地・建物用】
・売買契約書の写し(取得時と売却時)
・取得費の根拠(領収書や明細など)
・譲渡費用の根拠(仲介手数料や測量費などの領収書)
・特例の追加書類(3,000万円特別控除、買換え特例など)

書類がそろうほど取得費や譲渡費用を正確に計上でき、概算取得費(5%)を使わずに節税できる可能性が高まります。

参照元:国税庁「申告書・申告書付表等の書き方・計算表:譲渡所得の申告のしかた(記載例)

全体像から整理するなら、売却手続きの全体像を先に押さえると、次に何をすべきかが明確になります。
不動産売却前に知っておきたい!千葉県の不動産売却の流れの基本

要点の再確認と次の行動

譲渡所得は譲渡価額から取得費と譲渡費用を引いて算出し、特例の適用で税額と手残りが決まります。
取得費が不明なら概算取得費として売却代金の5%も使えるため、集められる資料とあわせて試算します。

居住用の3,000万円特別控除の要件を確認し、納税資金を確保したうえで翌年2月16日〜3月15日に確定申告が必要です。契約書と領収書は売却直後から保管し、迷う点は税務署や税理士に早めの相談をおすすめします。

※本記事は2025年時点の法令に基づき、一般的な制度の概要を解説したものです。実際の税額計算や特例の適用可否については、個々の状況により異なるため、必ず税務署または税理士等の専門家にご確認ください。

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