不動産売却の落とし穴!高値査定・囲い込み・手付金相場を完全解説
「不動産売却を考えているけど、高すぎる査定額を信じていいのかな…」
「囲い込みやレインズの登録義務についてネットで調べたけど、情報の正しさや信頼性を判断できない…」
このような悩みや不安をお持ちの方は多く、不利益を避けて信頼できる判断軸を持ちたいと強く思っておられるはずです。
この記事では、囲い込みの見分け方、レインズ登録の義務、高すぎる査定のデメリット、手付金の相場といった、不動産売却で売り逃しや時間ロスを避けるために必要な知識を具体的なチェックポイントとともにお伝えします。
この記事を読むことで、不動産会社選びから契約締結までの落とし穴を回避し、自信を持って売却を進めるための判断力が身につきます。
全体像から整理するなら、仲介と買取のどちらが合うかを判断するために、仕組みと相場感を全体像から整理するとスムーズです。
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不動産売却の落とし穴と誤解の全体像

不動産売却では、不動産会社の高すぎる査定や囲い込みといった不正な営業手法、手付金に関する誤解など売主が知っておくべき多くの落とし穴が存在します。
これらの問題を知らずに進めると、売却期間が長期化したり、売却価格が下落したりするリスクがあります。
高値査定・囲い込み・手付金相場の典型パターンを把握する
不動産売却の過程には、売主にとって不利になりかねない典型的なパターンがいくつか存在します。売却相談でよく見られるのは、不動産会社が媒介契約を獲得するために相場とかけ離れた高すぎる査定額を提示することです。
売主にとって魅力的に見えますが、媒介契約を獲得するための営業目的の数字であるケースもあります。
また、仲介業者が物件情報をレインズにすぐに登録しなかったり、他社からの問い合わせを断ったりして自社のみで買主を見つけようとする囲い込みも少なくありません。
売買契約時の手付金相場についても、契約リスクを負わないよう金額の妥当性や手付解除のルールを理解する必要があります。
ネット情報と実務のギャップから生じる誤解パターンを知る
インターネット上には不動産売却に関する情報があふれていますが、実務とは異なる情報や、断片的な知識による誤解が生じやすい傾向があります。
レインズ登録義務については、すべての物件に登録義務があるといった誤った認識や、すぐに登録しなければ違法だといった誤解から仲介会社とのトラブルに発展するケースも少なくありません。
また、囲い込みについても意図的な不正行為ではなく、単に販売戦略上の判断であったり情報伝達の遅れであったりするケースもあります。情報の正誤を判断することが難しいなか、どのような条件で何が問題となるのか見極める視点が求められます。
売主が押さえるべき基本ルールと情報源を整理する
不動産売却を成功させるためには、法律や業界のルールに基づいた基本を理解し、信頼できる情報源を整理することが重要です。
媒介契約の種類によるレインズへの登録義務の違いや、不動産流通の仕組みを知っておく必要があります。
国土交通省の公開情報や宅地建物取引業法の内容を確認するとともに、、信頼できる不動産の専門家に相談することも有効な手段の一つです。ネット情報の正誤を判断する軸を持つことが、時間ロスを避けることに繋がります。
参照元:国土交通省「宅地建物取引業法の概要」
相場より高すぎる査定額のリスクと判断基準
不動産の査定額が相場よりも高すぎる場合、一見すると有利に売却できると思いがちですが、実際には売主にとって大きなリスクを伴います。高値査定がもたらす問題点を正しく理解し、適正な売却価格を見極めることが重要です。
相場より高すぎる査定額が売れ残りを招く仕組み
高すぎる査定額は、市場における適正価格からかけ離れているため、買主候補からの問い合わせや内見を遠ざけます。
購入希望者は周辺の相場を調べているため、明らかに高い物件には見向きもせず、結果として売れ残りの状態が続きます。
販売活動が長期化すると、物件に何か問題があるのではないかというネガティブな印象を持たれてしまいます。最終的には、相場以下に価格を下げざるを得なくなり、悪循環に陥ってしまいます。
契約欲しさの高値提示と販売活動への影響
不動産会社の中には、専任媒介契約や専属専任媒介契約といった契約を獲得するためだけに、意図的に相場よりも高値を提示するケースがあります。
このような高値提示は、売主の期待感を高めやすい傾向があります。しかし実際の販売活動では、当初の価格設定を誤ると集客ができず、結果として時間や労力が無駄になってしまいます。
販売活動が停滞し、契約期間が過ぎそうになると不動産会社は強引な値下げ交渉を持ちかけてくることが多く、売主の信頼を大きく損ねてしまうデメリットがあります。
参照元:国土交通省「消費者の皆様向け不動産取引に関するお知らせ」
複数査定と販売戦略比較による適正価格判断
適正な価格を判断するためには、複数の不動産会社に査定を依頼し、その根拠を比較することが不可欠です。単に査定額の数字だけを比べるのではなく、各社が提示する販売戦略や市場分析の内容、過去の取引実績を確認します。
とくに、周辺の成約事例に基づいた論理的な説明があるか、査定額の根拠が明確かをチェックしましょう。契約を急ぐための高すぎる査定を見分けることができます。
囲い込みの手口とレインズ登録義務の仕組み
不動産売却における囲い込みは、売主に不利益が生じる行為です。
宅地建物取引業法では、媒介契約の種類に応じてレインズへの登録義務が定められており、この仕組みを理解することが囲い込みを見分けるための鍵となります。
囲い込みが生む機会損失と値下げリスク
囲い込みとは、仲介業者が物件情報を他の不動産会社に公開せず、自社だけで買主を見つけようとする行為です。
この行為の問題点は、より多くの買主候補に情報が届く機会を奪い、売主が高く買ってくれる購入希望者と出会えるチャンスを失ってしまうことです。
その結果、売却活動が長期化し、適正価格での売却が難しくなるため、最終的に大幅な値下げを余儀なくされるというリスクが高まります。
この値下げは相場調整ではなく、機会損失の埋め合わせになることもあります。
参照元:国土交通省「レインズの機能強化について、物件の売主向けのリーフレットを作成しました!~ご自身の物件の取引状況を確実かつ簡単に確認できるようになります~」
レインズ登録義務の対象物件と登録状況の確認方法
レインズ(REINS)とは、国土交通大臣から指定を受けた不動産流通機構が運営する、不動産の物件情報を宅地建物取引業者間で共有するためのシステムです。
| 媒介契約の種類 | レインズ登録義務 | 登録期限の目安 | 売主が確認するもの |
|---|---|---|---|
| 一般媒介 | 義務なし | なし | 必要に応じて登録有無を確認 |
| 専任媒介 | 義務あり | 契約日から7日以内 | 登録証明書 |
| 専属専任媒介 | 義務あり | 契約日から5日以内 | 登録証明書 |
専任媒介契約または専属専任媒介契約を結んだ場合、宅地建物取引業法に基づき、不動産会社には物件をレインズに登録する義務があります。一般媒介ではレインズに登録する義務はありません。
登録がなされると売主には登録証明書が交付されるため、この書面で登録状況や登録期日(専属専任は契約日から5日以内、専任は7日以内)を確認できます。
参照元:国土交通省「不動産流通市場における情報整備のあり方研究会レインズ機能の充実の必要性について」
他社紹介拒否など囲い込みを見分ける実務チェック項目
囲い込みが行われているかどうかを売主自身が見分けるためには、仲介会社の販売活動を注意深くチェックすることが重要です。
確認すべき主な実務チェック項目は以下の通りです。
・問い合わせ件数の少なさ:
広告を広く展開しているにもかかわらず、他社からの内見希望や問い合わせが極端に少ない。
・紹介の拒否:
商談中である、または申し込みが入った直後であるなど、不自然な理由で他社からの紹介を断るケースが多い。
・レインズ登録の遅れ:
媒介契約の種類に応じた登録義務期間を過ぎても、登録証明書が交付されない。
これらの不審な点が見られた場合は、仲介会社に対して販売状況やレインズでの登録状況について具体的な根拠を示して説明を求めるようにしましょう。
売買契約時における手付金の相場と役割
不動産の売買契約において手付金は非常に重要な役割を果たします。手付金の相場を知り、その法的な役割を理解することは、売主が契約をスムーズに進め、手付解除による契約不履行のリスクを避けるために不可欠です。
価格帯別の手付金相場から標準的な金額感を押さえる
手付金の金額に法律上の明確な定めはありませんが、不動産売買の実務においては、一般的には売買価格の5%から10%程度が相場とされています。
この手付金は、契約成立の証としての役割だけでなく、後述する手付解除権を確保するための担保としての意味合いも持ちます。
売買価格が高額になるほど、トラブル回避の観点から10%に近い割合で設定される傾向があり、標準的な金額を把握しておくことが重要です。
| 売買価格(目安) | 手付金割合(目安) | 手付金額(目安) |
|---|---|---|
| 2,000万円 | 5〜10% | 100万〜200万円 |
| 4,000万円 | 5〜10% | 200万〜400万円 |
| 6,000万円 | 5〜10% | 300万〜600万円 |
手付金の金額は、売主と買主の合意によって決定されますが、買主側はできるだけ安くしたい、売主側はできるだけ高く設定したいという意向が働くこともあります。
参照元:国土交通省「消費者の皆様向け不動産取引に関するお知らせ」
手付解除と倍返しルールを理解して契約リスクを減らす
手付金の重要な役割の一つは、解約手付としての機能です。売主が契約を解除したい場合は、受け取った手付金の倍額(手付金を返還し、さらに同額を追加で支払う)を買主に支払うことで契約を解除できます。
一方、買主が解除したい場合は、支払った手付金を放棄することで契約を解除できます。手付解除が可能な期間は契約書に明記された期日までです。このルールを理解しておくことで、契約後のリスクを抑えられます。
媒介契約で損をしないために、危険なサインと対処法を事前に把握しておくと安心です。
一般・専任の違いは?媒介契約の基礎と売却活動のチェックポイント
不動産売却の落とし穴と誤解回避の総括
不動産売却における落とし穴や誤解を回避するには、高すぎる査定に惑わされず、適正な価格を見極める判断力を養うことが重要です。
また、囲い込みやレインズの登録義務といった業界の仕組みを理解し、仲介会社の販売活動を冷静にチェックすることが売却成功の鍵となります。
手付金の相場と契約解除のルールも正確に把握し、トラブルなく安全な取引を目指しましょう。